HIV/AIDS 海外におけるHIV/AIDSに関する取り組み
海外におけるHIV/AIDSに関する取り組み
ギリアド・コンパス・イニシアチブ-COMPASS initiative- 1
ギリアド・コンパス・イニシアチブは、エモリー大学ローリンズ公衆衛生学校、ヒューストン大学ソーシャルワーク大学院、南部AIDS連合の3つの機関と提携して、10年間にわたり米国南部でのHIV/AIDSの蔓延に対処するために活動している組織を支援する企業に1億ドルの寄付を行う取り組みです。
米国南部でHIVと診断された患者は、米国全体の約52%を占めており、HIV/AIDSで亡くなる方の約半数にも及んでいます2,3。多くの患者がヘルスケアへのアクセスが制限され、HIVを予防および治療をするための手段を知らないことが課題となっています。このプログラムでは、最新のHIV治療に関する情報や健康、メンタルヘルス、トラウマに基づくケア、認識、教育、アンチスティグマキャンペーンに取り組み、最終的にはHIV/AIDSの影響を受ける人々の生活を改善することを目的としています。
https://www.gilead.com/purpose/partnerships-and-community/compass (2022年5月25日閲覧)
1. https://www.gilead.com/news-and-press/press-room/press-releases/2017/12/gilead-announces-10year-100-million-commitment-to-address-the-hivaids-epidemic-in-the-southern-united-states (2022年5月25日閲覧)
2. CDC. HIV in the United States by Geographic Distribution. Available at: https://www.cdc.gov/hiv/statistics/overview/geographicdistribution.html. (2022年5月25日閲覧)
3. CDC. HIV in the Southern United States. Available at: https://www.cdc.gov/hiv/pdf/policies/cdc-hiv-in-the-south-issue-brief.pdf.
(2022年5月25日閲覧)
ギリアドHIVエイジ・ポジティブリー・イニシアチブ
-Gilead HIV Age Positively initiative- 1
ギリアドHIVエイジ・ポジティブリー・イニシアチブは、高齢のPLWH(People Living with HIV)の生活の質と健康の改善への課題に取り組む米国の30の組織に1,760万ドルの助成金を提供する取り組みです。
HIV感染症の治療は進歩を遂げ、米国ではPLWHの約50%近くが50歳を超えています。2030年までに、 PLWHの約70%が50歳を超えると予想され、さらにHIVと共に生きる患者の80%以上が癌や心疾患などの少なくとも1つの加齢に関連した疾患に罹患することが予測されています2。
この取り組みは、「介護の質の改善」、「幸福のためのリソースを増やす」、「高齢PLWHに影響を与える政策の教育と情報提供」という3つの優先分野に焦点を当てることにより、高齢化するPLWHの生活を向上させることを目的としています。30の組織には、先進的なHIV診療を提供する医療機関、HIV/AIDSに特化した看護師やソーシャルワーカーの団体、地域で医療資源の格差の解消を目指す団体、セクシュアリティや民族に特化してHIV/AIDS予防や治療を支援する組織などが含まれます。
https://www.gilead.com/purpose/partnerships-and-community/hiv-age-positively (2022年5月25日閲覧)
1. https://www.gilead.com/news-and-press/press-room/press-releases/2019/2/gilead-sciences-launches-age-positively-initiative-to-address-unique-challenges-of-aging-population-living-with-hiv(2022年5月25日閲覧)
2. Smit M, et al.: Lancet Infect Dis 2015. 15: 810.
RADIAN イニシアチブ-RADIAN initiative-1
RADIANはギリアド・サイエンシズとエルトン・ジョン・エイズ財団を基盤に、東ヨーロッパおよび中央アジア諸国(EECA)において地元の組織と連携し、HIV治療へのアクセスから阻害された人々の新規HIV感染およびAIDS関連疾患死に対し効果的に取り組むことを目的としています。
EECA諸国では毎日約400人以上がHIVに感染し、約100人がAIDSにより死亡。過去20年間でAIDSによる死亡率が300%上昇しています2,3。世界で最もHIV感染の危機にさらされている人々に必要な支援と資金提供を行い、HIV/AIDSの撲滅を目指す取り組みです。
本イニシアチブにはRADIAN「モデル都市」とRADIAN「アンメットニーズ」基金の2つのプログラムがあります。前者では、近年HIV感染が増加しているカザフスタンの首都、アルマトイをモデル都市として、偏見への対策、医療インフラ強化などの支援を行います。後者はRADIANのビジョンを共有する地域の組織に助成金を提供するものです。
1. https://www.gilead.co.jp/-/media/japan/pdfs/press-releases/09-09-2019/radian-initiative_190909.pdf(2022年5月25日閲覧)
2. UNAIDS (2021). UNAIDS Data 2021. Available at: https://www.aidsdatahub.org/sites/default/files/resource/unaids-aids-data-book-2021.pdf
(2022年5月25日閲覧)
3. UNAIDS (2017). UNAIDS Data 2017. Available at: https://www.unaids.org/en/resources/documents/2017/2017_data_book
(2022年5月25日閲覧)