ビクテグラビルは、インテグラーゼ阻害薬の標的複合体であるHIV-1インテグラーゼ/DNA複合体に長く結合することが明らかにされています
各種インテグラーゼ阻害薬における
野生型HIV-1インテグラーゼ/DNA複合体からの解離半減期(in vitro)
ビクテグラビルの解離半減期は39±19時間でした(Equilibrium Binding Model)。
方法 | 3H標識した各インテグラーゼ阻害薬と野生型インテグラーゼ/DNA複合体の解離半減期をScintillation proximity assay(SPA)により測定した。分析には、Exponential Decay MethodおよびEquilibrium Binding Modelを用いた(in vitro)。 |
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社内資料(BIC-Dissociation Half-life of INSTIs : PC-141-2058)(承認時評価資料)
既存のインテグラーゼ阻害薬(INSTI)耐性ウイルスに対するビクテグラビルの抗ウイルス活性が検討されました
各種インテグラーゼ阻害薬の主要なINSTI耐性変異株への抗ウイルス活性(in vitro)
方法 | ラルテグラビルおよびエルビテグラビル耐性として知られる単一あるいは二重耐性変異株(E92Q、Y143R、Q148R、N155H、E138K/Q148K、G140S/Q148R、E92Q/N155H、N155H/Q148R)およびドルテグラビル耐性として知られる耐性変異株(R263K)について、リンパ芽球様T細胞系MT-2細胞を用いてビクテグラビル、ドルテグラビル、ラルテグラビル、エルビテグラビル、エファビレンツの50%有効濃度(EC50)および野生型(WT)に対するfold changeを評価した。 |
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主な結果 | ビクテグラビルは、野生型との比較において、E92Q、Y143R、Q148R、N155H、R263K、G140S/Q148R、E92Q/N155HとのEC50比は2.5倍以下、E138K/Q148K、N155H/Q148RとのEC50比は10倍以下であった(in vitro)。 |
社内資料(Viral Resistance to BIC)(承認時評価資料)
INSTI耐性臨床分離株に対する
ビクテグラビルのウイルス活性が検討されました
INSTI耐性変異を有するHIV-1患者由来の47臨床分離株に対する各種インテグラーゼ阻害薬の耐性プロファイル(in vitro)
BIC:ビクテグラビル、DTG:ドルテグラビル、EVG:エルビテグラビル、RAL:ラルテグラビル
方法 | HIV-1患者由来のINSTI耐性臨床分離株における野生型(WT)に対するEC50比の評価を行った。 |
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結果 | ビクテグラビルのINSTI耐性ウイルスに対するWTと比較した場合のEC50比は最大で19倍であった。 |
Tsiang M, et al.: Antimicrob Agents Chemother 2016; 60(12):
7086.
https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/
〔利益相反〕本論文の著者はギリアド・サイエンシズ社の社員である。
インテグラーゼ阻害薬の耐性プロファイルによる臨床分離株の層別化(in vitro)
BIC:ビクテグラビル、DTG:ドルテグラビル、RAL:ラルテグラビル、EVG:エルビテグラビル
方法 | HIV-1患者由来のINSTI耐性臨床分離株における野生型(WT)に対するEC50比の評価を行った。 |
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結果 | ビクテグラビル、ドルテグラビル、エルビテグラビル、ラルテグラビルは野生型と比較し、INSTI耐性株に対して2.8倍、5.8倍、>106倍、>100倍のEC50比を示した。 |
Tsiang M, et al.: Antimicrob Agents Chemother 2016; 60(12):
7086.
https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/
〔利益相反〕本論文の著者はギリアド・サイエンシズ社の社員である。
5. 効能又は効果に関連する注意(抜粋)
5.2 本剤による治療に当たっては、患者の治療歴及び可能な場合には薬剤耐性検査(遺伝子型解析あるいは表現型解析)を参考にすること。