腎疾患
米国の18歳以上のCOVID-19入院患者54万人を対象とした横断調査において慢性腎臓病は死亡リスクを21% (95%信頼区間:19%-24%)増加させることが報告されています1)。(海外データ)
*:最も頻度の高い18項目の基礎疾患(参考:基礎疾患なし)、年齢層、性別、人種/民族、支払者タイプ、病院の都市性、病院の米国国勢調査地域、入院月、入院月の2乗を含む、単一の一般化線形モデル(ポワソン分布と対数リンク関数)の結果を含む。
**:基礎疾患(参考:基礎疾患なし)、年齢層、性別、人種/民族、支払者タイプ、病院の都市性、病院の米国国勢調査地域、入院月、入院月の2乗のみを含む18の一般線形モデル(ポアソン分布と対数リンク関数)の結果を含む。 ICUまたは侵襲的人工呼吸器を使用せずに死亡した患者は、ICUまたは侵襲的人工呼吸器をアウトカムとするモデルを推定する際にそれぞれサンプルから除外された。
1) Kompaniyets L et al. Prev Chronic Dis. 2021 Jul 1;18:E66. doi: 10.5888/pcd18.210123.より抜粋
また、米国における電子カルテを用いた後ろ向き調査では、COVID-19に罹患した慢性腎臓病患者の入院リスクのオッズ比は、eGFRが15~30 mL/min/1.73m2では2.90 (95%信頼区間:1.47-5.74) 、15 mL/min/1.73m2未満・透析では8.83 (95%信頼区間:2.76-28.27) 、腎移植では14.98 (95%信頼区間:2.77-80.88)と高い入院リスクとなることが明らかとなりました。なお、30~59 mL/min/1.73m2では有意なリスク増加は認められませんでした2)。 (海外データ)
2)Oetjens MT et al. PLoS One. 2020 Nov 12;15(11):e0242182. doi: 10.1371/journal.pone.0242182. eCollection 2020.より抜粋
COVIREGI-JP研究では、入院時に非重症であっても、入院後に酸素投与や人工呼吸/ECMOを要した腎疾患を有する又は透析患者は40.9%でした3)。
入院時に非重症であった腎疾患を有する又は透析患者の経過 (22例)
3)Terada M et al. BMJ Open. 2021 Jun 15;11(6):e047007. doi: 10.1136/bmjopen-2020-047007.より作図
また、入院時に重症であった腎疾患を有する又は透析患者の死亡率は44.0%でした3)。
入院時に重症であった腎疾患を有する又は透析患者の臨床転帰 (25例)
3)Terada M et al. BMJ Open. 2021 Jun 15;11(6):e047007. doi: 10.1136/bmjopen-2020-047007.より作図
1)Kompaniyets L et al. Prev Chronic Dis. 2021 Jul 1;18:E66. doi: 10.5888/pcd18.210123.
2)Oetjens MT et al. PLoS One. 2020 Nov 12;15(11):e0242182. doi: 10.1371/journal.pone.0242182. eCollection 2020.
3)Terada M et al. BMJ Open. 2021 Jun 15;11(6):e047007. doi: 10.1136/bmjopen-2020-047007.